予てから言われていた通り、イタリアGPレース後にM.シューマッハの去就について発表がありました。7度の世界王者に輝いた史上最高のF1ドライバーが出した答えは今季限りでの現役引退というものでした。その言葉はレース後の公式会見の場で彼自身の口から発せられました。そして、同時にチームからはライコネンがフェラーリと3年契約を結んだ事が発表されました。
引退は確実という報道が飛び交う中、僕はわずかな可能性を信じて発表を待ちましたが、レース後のジャン・トッドの涙を見て全てを理解してしまいました。やはり引退だと…。
これまで僕自身がF1を見てきた中でセナ、プロスト、マンセルなど偉大なドライバーは他にもいました。しかし特別な思い入れを持ったドライバーはM.シューマッハただ1人でした。彼のいないF1など考えられません。
しかし、アスリートには引退を決断する時が必ず来ます。だから今回のシューマッハの決断を一ファンとしてきちんと受け止めようと思います。ただもうこうなったら何が何でもシューマッハには有終の美を飾ってもらいたい。かつてセナがシューマッハにとってそうだったように他のドライバーには永遠に手が届かない存在となるように。
さて、レースの方は引退を発表したM.シューマッハが最後のモンツァを見事勝利で飾りました。フェラーリの聖地モンツァのティフォシ達に最後の、そして最高のプレゼントをしましたね。
しかし、驚くべきはアロンソのまさかのエンジンブロー。今季これまでマシントラブルなどほぼ皆無だったルノーにまさかのトラブルが発生しました。こんな結末はフェラーリファンである僕ですら全く予想などしていませんでした。それほどルノーのマシンは信頼性が高いからです。これはもうモンツァの神がミハエルにプレゼントしたとしか思えません。神とかはあまり信じない方ですが、このタイミングで起こった今回のトラブルは何か見えない力が働いているとしか思えませんよ。
とにかくこれで、アロンソとの差は一気に10ポイント縮まり、3戦残して差はわずかに2ポイントとなりました。チャンピオン争いは、これでもうほぼ五分と五分とみて良いのではないでしょうか。残り3戦、本当に目が離せなくなりました。ちなみにコンストラクターズ争いはとうとうフェラーリが逆転しましたね。
レース結果
1 M.シューマッハ(フェラーリ)
2 ライコネン(マクラーレン)
3 クビサ(BMW)
4 フィジケラ(ルノー)
5 バトン(ホンダ)
6 バリチェロ(ホンダ)
7 トゥルーリ(トヨタ)
8 ハイドフェルド(BMW)
9 マッサ(フェラーリ)
10 ウェバー(ウィリアムズ)
11 クリエン(レッドブル)
12 クルサード(レッドブル)
13 スピード(トロ・ロッソ)
14 リウッツィ(トロ・ロッソ)
15 R.シューマッハ(トヨタ)
16 佐藤琢磨(SUPER AGURI)
17 アルバース(ミッドランド)