第1試合、ゲーリー・グッドリッジVSマイティ・モー。腕相撲世界チャンピオンのゲーリー・グッドリッジとマーク・ハントに続き、サモアが再び送り出してきたマイティ・モー。マイティ・モーに関しては全く知らないので、どっちが勝つか全くわかりませんでした。で、勝ったのはマイティ・モー。序盤から激しいパンチを繰り出し、第1ラウンドで3度のダウンを奪い、KO勝ち。圧勝でした。ゲーリーは決して弱いファイターではないので、この強さは本物でしょう。マーク・ハントの再現なるか?
第2試合、アレクセイ・イグナショフVSガオグライ・ゲーンノラシン。この試合は優勝候補の筆頭イグナショフが圧倒するだろうと誰もが思ったでしょう。なにせ体格差がもの凄い。しかし、波乱は起こりました。調整に失敗したのか、あきらかに動きが鈍いイグナショフを本家ムエタイのチャンピオンであるゲーンノラシンがスピードでかき回す。イグナショフはそのスピードに全く付いていけず手数が出ない。コンビネーション攻撃など皆無でした。終始スピードで圧倒したゲーンノラシンは延長の末、判定でイグナショフを撃破。東京ドームへの切符を手に入れた。
第3試合、ピーター・アーツVSマイケル・マクドナルド。この試合を一番楽しみにしていました。なぜなら自分はアーツのファンだからです。何年か前にバンナに大逆転KO負けをくらってから全く精彩を欠き、最近は一撃必殺のハイキックもあまり見られなくなってきましたが、必ず復活してくれると信じています。で、試合の方ですが、まだまだ本調子とはいかないまでも、まずまずの戦いぶりで第2ラウンドにダウンを奪い、判定で貫禄の勝利。これで12年連続東京ドームへのチケットを手に入れました。
第4試合、アーネスト・ホーストVSグラウベ・フェイトーザ。昨年は体調不良で欠場したホーストがどんな戦いを見せるか楽しみでしたが、序盤はフェイトーザのペース。(ちなみにフェイトーザのセコンドにはフィリオが付いていました。)しかし、さすがにミスターパーフェクト。時間が経つにつれてホーストが主導権を握り、判定でストレート勝ち。しかし、フェイトーザは以前と比べると、かなり成長したなという印象を受けました。
第5試合、天田ヒロミVSレイ・セフォー。まあこの試合はセフォーが難なく勝つだろうと思っていましたが、試合は序盤からパンチの打ち合いでなかなか面白かったです。セフォーはまたまたノーガードで応戦し、相変わらず観客を魅了していました。対する天田も何度もパンチを打ち込み、なかなか魅せていました。が、やはりトップファイターの貫禄か、セフォーが一枚上手でしたね。結局セフォーの判定勝ちでした。
第6試合は、スーパーファイト。昨年の王者レミー・ボンヤスキーVS曙。曙はパワーはあるが、やはり動きが鈍い。そして、スタミナがない。たまに効果的な連打を見せるが、その後が続かない。もっとコーナーに追い詰めてどんどん打ち込んでいけば勝機を見出せると思うんですが…。結局、第3ラウンドにボンヤスキーの
ハイキックが見事に入り、曙の巨体はマットに沈んだ。
第7試合は、昨年準優勝と大躍進を見せた武蔵VSシリル・アビディ。アビディは序盤からガンガン前に出てきました。しかし、武蔵はそれに乗らずに自分の戦い方を貫いていました。第2ラウンドにはハイキックが入るなど、武蔵ペース。第3ラウンドは倒すか倒されるかという打ち合いを演じた。結果判定で武蔵が勝利。これで、東京ドーム行きが決定。昨年の準優勝はマグレではないと十分証明できる試合内容でした。
最後の第8試合は、ジェロム・レ・バンナVSフランソワ・ボタ。黄金の左VS元ボクシングのヘビー級チャンピオン。KO劇必至のこの試合、パンチ一辺倒のボタに対してキックを多用するバンナ。この辺、やはりK−1での経験の差が出たような気がします。が、なんと第2ラウンドにボタのパンチが入り、バンナがダウン。さすがに元ヘビー級チャンピオン。一発入れば全くわからない。しかし、終始優位に試合を進めていたバンナはポイントを取り戻しドロー、延長へ。が、ここで怪我があり、バンナが延長辞退。これでボタが東京ドームへ。バンナ悲願の世界王者はまたもお預けとなった。
これで、12月の決勝戦進出は、レミー・ボンヤスキー、マイティ・モー、ガオグライ・ゲーンノラシン、ピーター・アーツ、アーネスト・ホースト、レイ・セフォー、武蔵、フランソワ・ボタの8名に決定した。