今回のベルギーGPは波乱の幕開けになりました。ルノーは好スタートで1,2体制、逆に2番手スタートのシューマッハはスタート失敗で4番手まで順位を落としてしまった。第一コーナーでバトンが接触によりフロントウイングを落とし、その直後に琢磨がバリチェロとウェバーの接触に巻き込まれクラッシュ。これで、琢磨のレースが終わってしまった。ここで、セーフティカー導入。バリチェロはウェバーとの接触の影響で長いピットインを余儀なくされた。
5周目、スタートに失敗したシューマッハはペースが上がらず、ライコネンにオーバーテイクされる。続く6周目にもモントーヤに抜かれ、何かおかしいシューマッハ。一方、シューマッハを抜いたライコネンはチームメイトのクルサードをオーバーテイク。
12周目、好スタートを切り磐石の体制だったルノーのアロンソが突然のスピンでコースアウトし、そのままリタイヤ。その直後、クルサードの右のリアタイヤが外れるアクシデント。
18周目、ペースの戻ったシューマッハは逆にペースの上がらないトゥルーリをあっさりオーバーテイク。
21周目、モントーヤの強引なオーバーテイクで接触したトゥルーリはそのままスピン。序盤とは打って変わって歯車が狂ってしまったルノー。
29周目、完全にペースが戻り、2番手に浮上したシューマッハはここでファステストラップを叩き出し、トップのライコネンを猛追撃。その直後の30周目、序盤のアクシデントを感じさせない走りでポイント圏内を走っていたバトンのタイヤが突然バースト。コントロールを失ったバトンのマシンが、後ろを走っていたミナルディのマシンとクラッシュ。ここで、二度目のセーフティカー導入。シューマッハはこのタイミングを見計らってピットイン。これで、ライコネンがこれまで築いていたマージンが完全に無くなってしまった.
32周目、セーフティカー導入中、3位を走っていたピッツォニアが突然の失速。そのままリタイヤとなってしまった。
セーフティカーがいなくなり、37周目、なんと今度はモントーヤにクルサードと同じく右のリアタイヤが外れるアクシデント。そして、39周目、クリエンをかわそうとしたクルサードがそのまま接触。なんとかレースは続行出来たが、この日のクルサードは全くツイていない。ここで、3度目のセーフティカー導入。
残り3周の42周目、ポイント圏内を走っていたトヨタのゾンタのマシンから白煙が上がった。一方トップを走るライコネンはここでファステストを叩き出し、最後はシューマッハを再び突き放し、今季初優勝。シューマッハは2位でチェッカーフラッグを受け、この時点で前人未到5年連続7度目のワールドチャンピオンに輝いた。結局完走11台と大波乱のレースとなった。
最終結果
1位 キミ・ライコネン
2位 ミハエル・シューマッハ
3位 ルーベンス・バリチェロ
4位 フェリペ・マッサ
5位 ジャンカルロ・フィジケラ
6位 クリスチャン・クリエン
7位 デビッド・クルサード
8位 オリビエ・パニス
9位 ヤルノ・トゥルーリ
10位 リカルド・ゾンタ
11位 ニック・ハイドフェルド
いやー、物凄いレースでした。まさにオールージュのようにジェットコースター(琢磨談)のようなレースでした。最初は、今日はルノーかなとか思ってたんですけど、終わってみれば、トゥルーリが9位とポイントすら取れず。ライコネンは実質今季初めてシューマッハを止めた事になるんじゃないでしょうか。モナコの時は、セーフティカー導入時にモントーヤと接触するというアクシデントでしたから。シューマッハはチャンピオンになりましたね。勝って決めて欲しかったですけど、贅沢は言えませんね。それにしてもシューマッハは何度勝っても本当に嬉しそうですね。そういうハングリー精神も彼の強さの秘密なのかもしれません。とにかくシューマッハファンとしては、嬉しい限りです。