F1第14戦トルコGP。優勝したのはフェラーリのセカンドドライバー、フェリペ・マッサ。フェラーリとしては、本当ならば手放しで祝福したいところでしょうが、きっと心のどこかで引っ掛かりがあるはずです。その原因は当然M.シューマッハです。
フェラーリのシナリオでは、おそらくどこかでミハエルをマッサの前に出し、1−2体制でアロンソとの差を最低4ポイント開くはずだったと思います。しかし、実際は逆に2ポイント広げられる結果となってしまいました。
その原因の一因となったのは、やはり序盤でのセーフティカー導入です。これにより、フェラーリ2台が折角築いたマージンを失い、セーフティカー導入時に2台同時にピットに入ったため、ミハエルがマッサの作業を待っていた間の時間をロスしてしまい、アロンソに先に行かれる結果となりました。まあセーフティカーが入っている以上、ピットに入るならば、このタイミングで2台同時に入れるしか無かったとは思いますけど。
ただ、この時点ではまだ2回目のピットインでアロンソの前にでる事は出来たはずです。分岐点となってしまったのはミハエル自身のミスでした。アロンソを追いかけなければならない立場のミハエルが痛恨のコースアウト。これで、アロンソとの差が8秒まで広がってしまいました。これにより、2回目のピットストップでアロンソの前に出ることが出来ず、最後はコース上で決着をつける事になります。
両者はコンマ5秒差の中で数周に渡りバトルを続け、ミハエルはファイナルラップに勝負を懸けます。最大のオーバーテイクポイントは逃してしまったものの、最終コーナーを抜け、ホームストレートに入ったところでスリップに入り、一瞬抜いたかに思われましたが、わずか0.081秒差でアロンソに軍配が上がりました。
この結果でミハエルは残り4戦で12ポイント差を縮めなければならなくなったわけで、状況はより厳しいものになってしまいました。なにかハンガリーでの判断ミスが再び悪い流れを呼び込んでしまったように思えるんですが…。ただ、コンストラクターズはわずか2ポイント差まで縮まりましたね。最近のマッサの好調ぶりを考えれば、こっちの方はフェラーリが有利な気がします。
そういえば、次戦のイタリアGPでミハエルの去就が発表されるとか。そういう意味でも注目のグランプリになりそうです。個人的にはもちろん現役続行してくれる事を願っいます。
レース結果
1 マッサ(フェラーリ)
2 アロンソ(ルノー)
3 M.シューマッハ
4 バトン(ホンダ)
5 デ・ラ・ロサ(マクラーレン)
6 フィジケラ(ルノー)
7 R.シューマッハ(トヨタ)
8 バリチェロ(ホンダ)
9 トゥルーリ(トヨタ)
10 ウェバー(ウィリアムズ)
11 クリエン(レッドブル)
12 クビサ(BMW)
13 スピード(トロ・トッソ)
14 ハイドフェルド(BMW)
15 クルサード(レッドブル)